Dylan Group

Ur Klang Search
P-vine
039.jpgヴィブラフォンを使った生バンド、Dylan groupの3作目は、Orbのカバーなどを試みるなどダブ色を強めつつ、それでいてポップなところがいい。
特にヴィブラフォンが気持ちいい1曲目のスティーブ・ライヒを思わせるミニマルとダブをうまくからませているのは彼らならではのやり方なのだろう。


2004年03月17日: mikado

Prefuse 73

One world extinguisher
WARP
429.jpgスコット・ヘレンは同じWARPの中でもAutechreやBoards of canada とはヒップホップという共通言語はもっていても他とは違う独特な展開を見せている。明らかにもっとフットワークが軽い。プレフューズ 73はヒップホップ的なアプローチを主軸としたユニットで、2001年にリリースされた1stアルバム『ヴォーカル・スタディーズ・アンド・アップロック・ナレーティヴス』では、フリースタイル・フェローシップのマイカ・ナインやエイソップ・ロック、MF DOOM等、様々なゲストMCが参加しているが、そのラップをそのまま楽曲に使用するのではなく、言葉を細かく切り刻み新たなリズムを作り出したヴォーカル・チョップという彼のオリジナルな手法によって、一躍脚光を浴びる。

2004年03月11日: mikado

Dj Spooky

Rhythm Science
Sub Rosa
730.jpg音の実験というより、リズムの分類、類似、統合、編集というプロセスをdjミックスにおいて実践することによって、タイトルどおり、リズムの科学という学問を説法しているようだ。
たたくタイミング、間、トーン、強さ、速さ、長さ、様々なジャンルにおいてそれらをいったんばらして、共通点を見出し、再編集することである物語が生まれている。
哲学的な創造性を持つDJ Spookyの独特なミックスコンピレーション。

坂本龍一、Butch Morris、Kool Keith、Pierre Boulez、Killa Priest(Wu-Tang)、Steve Reich、Yoko Ono、Thurston Moorなどと共演経験を持つ彼は、今回Subrosaから出している音源をミックスしている。音源はビル・ラズウェル、チャールズ・ヘイワード、オヴァル、半野喜弘、メルツバウ、パティ・スミスなど。

2004年03月03日: mikado

Vidna Obmana

Subterranean Collective
Projekt
sc_v.jpgVidna Obmanaはベルギーの“ダーク“シリーズ、Projekt、hypnosのレーベルオーガナイザーでありコンポーザー。トライバルな音と深い包み込むようなシンセの反復を基調としていて、全体で一つの曼陀羅のような宇宙観を作り上げている。スティーヴ・ローチの弟子でもある彼はアメリカ、ヨーロッパのアンビエントシーンを牽引しているといえる。Robert Rich やAlio Die等ともコレボレートする。Vidna Obmanaの名前はセルボクロアチア語で「optical illusion/光学的錯覚」というらしく、あらゆる種類の知覚のひずみをオーディオにおいて実現させることを試みている。

少しづつ変化を加えていくシンセサイザーにどこかへ向かっていくような連続性を持つ反復リズムは、時に恐怖感、興奮、喜び、悲しみ、不安を呼び起こさせる。
これはミニマル・アンビエントと呼んだらいいのだろうか、とにかくここまで作り手の感情や念がこめられていて、聞き手にある一定ではないビジョンを見させる作曲家はいないと思った。

2004年03月02日: mikado

Him & The Dylan Group

Him & The Dylan Group
Bubble Core Records USA
776.jpgプロデューサーであるダグ・シャーリン(him)と、狂ったようにうなるヴィブラフォンを中心としたダブバンドDylan Groupのスプリットアルバム。粗雑なつくりと淡々とした調子がゆるぎないものを感じさせる。ダブというジャンルの中で見てもかなりクールな方です。

2004年03月01日: mikado